司法書士法人Judicial Scrivener Corporation小山鈴子事務所Oyama Suzuko Office

スタッフブログStaff's Blog

ブログ再開しました

はじめまして。

小山事務所の太田と申します。

 

長らくお休みしていた事務所ブログですが、この度、再開の運びとなりました。

今後、事務所メンバーが交代で、事務所の近況や法律改正の話題など、興味の赴くままに徒然なる日記を更新していく予定です。

時々、のぞきに来て頂けるとうれしく思います。

 

熊本県民としては、最初にこの話題に触れないわけにはいきません。

10月14日で平成28年熊本地震から半年が経過しました。早いですね。

当事務所も建物にヒビが入るなど、多少なりとも損害を被りました。

その後のインフラの復旧にも結構な時間を要し、当たり前と思っていたことが当たり前ではないという、平凡な日常の有り難さを改めて思い知りました。

地震で不幸にも落命された方々のご冥福を心からお祈りいたしますとともに、生き残った者の努めとして、熊本の復興に微力ながら力を尽くしていく所存です。

 

さて、話は変わりまして、事務所的ビッグイベントのお話です。

去る10月10日、山鹿市の八千代座にて「秋の特別公演~古典への誘い~」と題して歌舞伎の公演がありました。そこへ事務所メンバーほぼ総出で観賞に行って参りました。もちろん、招待なんかじゃありませんよ。有志を募って高倍率のチケット争奪戦を勝ち抜いた結果でございます。

出演は、今をときめく市川海老蔵・中村獅童の二大スター、演目は成田屋のお家芸「勧進帳」と、歌舞伎初心者にとってこれ以上は無いほど極上の構成。

獅童様、海老蔵様ともにため息が出るほどの男前で、千両役者とはこのことかと妙に納得いたしました。お二人ともテレビのドラマや映画で見るお姿とは全く雰囲気が異なり、エンターテイメントの中にも、ピリッとした心地よい緊張感が感じられました。八千代座に今も残る桟敷席という枡のようなスペースがとても狭く、窮屈ではありましたが、その分演者との距離が近く、着物が擦れる度に何ともいえないお香のいい匂いが漂ってくるなど、実際に現場で見ないと分からないことがたくさんあって、大変勉強になりました。大満足でございました。

次は博多座ですか…ゴクリ。

 

 

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閑話休題。

会社法の改正のお話を少し。

いわゆる「株主リスト」というものについてです。

法務省のWebサイトや「株主リスト」で検索して頂くと、これでもかというくらい詳しい説明が見られますので、ここでは、簡単な説明に留めつつ、当事務所で実際に申請してみた結果をお話しいたします。

ざっくり申しますと、10月1日から、株式会社(特例有限会社を含む)の登記事項が株主総会決議で変更されたときには、登記申請書に、株主の住所・氏名・議決権数・議決権割合などを明らかにして、登記所届出印を押印した書面を添付しないといけないということになりました。株主名簿とは違うというところがミソです。

説明を聞けばややこしいですが、もちろん、当該書面も私共で作成いたしますので、お客様にとっては今までとそれほど変わることはありません。ご安心下さい。

早速、当事務所でも10月3日に某株式会社様の登記申請の際、法務省で公開されている書式に則って作成した書面を添付したところ、無事に審査を通過することができ、ホッといたしました。制度開始後最初の申請は、やはりドキドキしますね。その後、何件も申請を行い、やっと慣れてきたかなという感じです。

昨年は、新規に取締役と監査役が就任する場合には、原則的に本人確認証明書を添付しなければならないとする改正がありましたし、今年からは株主リストです。商業登記は年々証明書が増え、厳しく審査する取り扱いになっていってるようです。

しかしながら、どの改正も、元は書類を偽造して他人の会社の登記簿を勝手に書き換える輩が横行したためというのが理由らしいので、公正さの担保のためにはしょうがないのかなと納得しております。法務省の中の人の苦労が偲ばれます。

オレオレ詐欺のせいで、一度に銀行から引き出せる額に制限が設けられたり、個人情報の悪用の多発で、お役所ではやたらと代理人の代理権の証明にうるさかったりと、誠実に生きている者にとっては実に不便になったと感じることが多いのですが、性善説に基づいた制度を悪用する人間が増えた証拠なのでしょうね。何とも世知辛い時代ですな。

法律に携わる仕事をするものとして、お客様に安心して法的サービスを受けていただけるよう、遵法精神を心に刻み込んで日々の業務に取り組まなければと改めて思う、今日この頃でした。